発達障害とは
子どもの発達にはその子なりのペースやスタイルがあります。
どんなお子さんもそれぞれの時期に応じた課題を乗り越えながら成長していくのですが、何らかの理由でそれがうまくいかないことがあります。
ペースがゆっくりだったり、発達のスタイルがアンバランスだったりすることから生活に困り感が生じている場合には「発達障害」という軸で見ていくと、うまくいかない理由がわかり、対応方法や必要な支援を探っていくことができます。
育て方が悪かったのでもお子さんの努力不足でもなく、生まれつきの脳のタイプが多数派とは違っているために困り感が生じている可能性があるのです。
知的障害
知的な発達のペースが全体的にゆっくりで年齢に比べて遅れがあり、生活していく上で支援が必要な状態を「知的障害」といいます。
年齢相応のことができないとつい焦ってしまいますが、お子さんの今の発達レベルに合わせ、無理をさせずに成長を見守ることが大切です。
失敗ではなく成功体験を積むことで達成感が生まれ、次への意欲につながります。
知的な遅れがあってもなくても、発達にアンバランス・偏りが見られることもあります。これは発達の「特性」とも言います。
誰にでも多少の特性はあるものですが、それが強く表れて生活に困り感が生じるようになると、「お手伝い」が必要になります。
発達障害の診断名は、支援の必要性を周囲に伝えるため、またどのような支援が必要であるかを考えていくために有用です。
お子さんの特性を周りがよく理解し、発達のスタイルに合わせて対応していくことで、自己肯定感を育み、生きづらさを軽減していくことができます。
以下、発達のアンバランスを特徴とする代表的な診断について説明いたします。
特性をどのような切り口で見ていくかによって違いがありますが、ひとりの人が複数の特性を持つことは決して珍しくありません。